近年格闘技が地上波でも放送され話題になっていますが、大晦日に格闘技イベント「RIZIN」で堀口選手対朝倉選手の試合で使われた技「カーフキック」が話題になっています。
堀口選手が放ったカーフキックで朝倉選手が効かされてしまい、その後KOされてしまいました。
この記事では、筆者が実際に使い実証したカーフキックの効果や蹴り方を詳しく解説していきます。
カーフキックの蹴り方
今までの格闘技においての蹴りの種類は、頭部を蹴るハイキック、ウエストラインから肩までをを蹴るミドルキック、太腿を蹴るローキックなどがありましたが、今話題のカーフキックはローキックよりもさらに下の脹脛を蹴ります。
踏み込みで距離を潰す→自分の重心を低くする
距離が遠い状態から踏み込みで相手との距離を一気に詰めます。このスピードが速ければ速いほど相手は対応しづらくなるためカーフキックが当たる確率が当たります。
堀口選手はこの踏み込みがとても速い!
カーフキックはローキックよりもさらに下を蹴るので、蹴る瞬間踏み込むときに自分の体を下方向に沈み込む様に重心を下げて脹脛を蹴ります。
足の甲かくるぶしで脹脛を蹴る
ミドルキックなどの蹴りでは基本的に相手の胴体をスネで蹴ります。
脹脛を蹴る際も自分の足を当てる場所はスネで蹴っていくのですが、、筆者の場合その他に2パターンあります。
足の甲で蹴るパターン
1つは赤丸の部分で蹴る方法です。
メリットとしてはスネで蹴る場合と比べて、足の甲で蹴る分少し遠目の距離から蹴れます。
デメリットとしては、相手に与えるダメージが少ないので何発も打たないと相手にダメージを与えづらい事が挙げられます。
くるぶしで蹴るパターン
2つ目は青丸の部分でサッカーのインサイドキック(足の内側の土踏まずのあたりで蹴る)の様にくるぶしで蹴っていきます。
メリットとしては、骨の出っ張っているくるぶしで蹴るためダメージが大きいのと他の蹴りに比べてモーションを小さく蹴れるため当たる確率が上がります。
デメリットとしては足の甲で蹴る場合と比べ距離が近くなるので、相手のカウンターを貰いやすくなってしまいます。
カーフキックの効果
カーフキックで蹴る場所ですが、写真の赤線が脛骨(スネの骨)でその少し外側の青丸の部分を蹴っていきます。
カーフキックでこの青丸の部分を蹴られるとかなり痛い上に脚に力が入らなくなり、歩けなくなってしまうことがあります。
それはなぜか?
筋肉が薄いため筋断裂を起こしやすい
太ももなどの筋肉に比べ、脹脛は筋肉が薄くなっているため断裂などを起こしやすいです。
実際に堀口選手のカーフキックを受けた朝倉選手は試合後に脹脛の筋断裂を起こしていたことがわかり、患部はパンパンに腫れ歩行困難だった様です。
カーフキックは3、4発しか当てられてなかったようなイメージだけどそんなに重篤なダメージが…
脹脛に通う神経にダメージを与えると立っていられなくなる
脹脛には身体を支える重要な神経が通っているそうで、これにダメージを与えられると力が入らなくなってしまい立っていられなくなるようです。
筆者も実際に蹴られたことがあるのですが、その時は脹脛がビリビリ痺れるような感覚になり段々と歩きづらくなってきた後、歩行が困難になりました。
試合中はアドレナリンが出て痛みを感じにくくなっているにも関わらず歩けなくなる選手が多いのはこういう訳だったのか!
カーフキックの防ぎ方
ダメージを与えるのに効果的なカーフキックですが、逆に蹴られればもちろん自分にとっても怖いものとなります。
そんなカーフキックを防ぐ方法ももちろんあります。
防ぐことによって、逆に蹴る側にダメージを与えることも出来ます。
その①:当たる距離にいない
まずひとつは常にカーフキックが当たる距離にいないことです。
自分が攻撃をするときは相手に近づかないといけませんが、攻撃のあとはバックステップなどですぐに相手との距離を取りましょう。
攻撃を打って、すぐに避けるヒットアンドアウェイの戦術だね!
その②:蹴りが来る方向にスネを向けて骨でブロック
蹴りにあわせてスネの向きを変えて骨でブロックします。
そうする事によって脹脛の筋肉を守れるだけでなく、蹴った相手の足を痛めることができるのでそれ以降相手はカーフキックを蹴りづらくなってしまいます。
スネの向きを変えやすくするために、構えた時の自分の重心が前傾にならない様に気をつける。
蹴った側の足のスネが折れたりするほどのダメージになる事も…
まとめ
格闘技は日々進化しています。格闘技の進化にあわせて自分自身もアップデートしなければ生き残るのは困難になってくるので絶えず研究や勉強が必要不可欠ですね!